その他成育中の管理
   
     

通常の施肥
第1回目の芽出し肥は春3月上旬ごろ、有機配合肥料(各地の園芸店にて市販)を、定植後1〜2年の樹には1株当たり1握り(約60g)、3〜4年生では2握り(約120g)、5〜6年生では3握り(約180g)、それ以上の大株では4〜5握り(約250g)くらいを下部の回りに幹から離して(葉や根張りの先端あたりに)施します。
第2回目のお礼肥は花がすんで花摘みの後、6月上旬ころ無臭の緩効性大粒複合肥料(IB化成等)を第1回目と同握りくらい施します。(肥料によって重さが異なりますが、IB化成は1握り約80gくらいです。)
第3回目の肥料は8月中旬〜9月上旬のころ。この時期の施肥は補助的なもので、春から今までの葉色や新芽の伸び方等をよく観察した上で行います。
葉の縁が濃く新芽の伸びもよければ、控え目に有機配合肥料を第1回目の半分量くらい施して下さい。
葉の色が薄くて黄色味を帯びていたり、新芽の伸びが弱々しかったら同じ肥料を第1回目と同量くらい施してやります。
葉色や新芽の伸び方は品種により多少の違いがありますが、葉や芽に光沢があれば健全な生育状態といえます。
第4回目の寒肥は真冬時に固形油粕を第1回目と同量の割合か、やや多めに施します。ぼたんは水(過湿)を嫌いますが、肥料を好む植物です。

 
病害虫の防除
排水の良い肥えた土で栽培されている庭や鉢植えにはめったに病気など発生しませんが、年のため花がすんで花摘みをした後のころ、ベンレート水和剤2,000倍液を葉の表裏、枝幹に均一に散布します。
病気の発生は梅雨時が最も多く、この時期の晴れ間を逃さず実施します。
虫害で最も多いのはテッポウムシですが、この防除はまず株元の風通しをよくしておくことです。
根元に雑草等が生えないようにして、春4月ころから月に1度くらいオルトラン粒剤等の殺虫剤を根元にふりかけておくと、その他の害虫の防除もできます。
 
   
     

開花後の花摘み
花が散りかけたころ、なるべく早く花のすぐ下から摘み取ります。この際、刃物は使わず必ず手で行ってください。これは結実による樹勢の衰えを防ぎ、次年度の開花をより確実にするための作業です。

 
   
     

整技と剪定
秋口9月下旬ころ、すべての葉を幹や枝から1cmくらい残して切り取ります。また同時期に、幹や枝についている次春の花芽を良く見極めて、芽摘みや枝の整理(剪定)も行います。
このとき切り取った古葉は、病害虫が越冬する好材料となる恐れがあるので、焼却するか生ごみとして処分して下さい。
以上で苗の植付けから施肥、選定までの一連の作業は完了です。

 
 
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